オフィス移転に補助金・助成金を活用!
実施例や重要な考え方を解説

オフィス移転では大きな費用が発生します。その費用の一部を補填できる可能性があるのが、補助金や助成金。

活用することによって数百万円以上の単位のコスト削減が実現できる場合もあり、非常に魅力的な補助金や助成金。しかし、申請の仕方で苦労したり、そもそも対象となる補助金・助成金を探すこと自体が困難な場合もあると思います。

そこで今回はオフィス移転に関わる補助金・助成金について、利用できる事業を探すにあたって重要な考え方から実際に活用できる事例、申請の手順例から気を付けるべきポイントまで網羅して解説します。

オフィス移転に際し、補助金・助成金の利用を検討している方、利用できる補助金・助成金を探している方に必要な情報を可能な限り網羅しておりますので、ぜひご一読ください。

また、下記記事ではオフィス移転の流れや用語、ポイント、注意点などを基礎から分かりやすく解説しているので、オフィス移転が初めてでよく分からないというご担当者様は参考にされてください。
初心者必見!オフィス移転の流れやポイントを基礎から解説!

「補助金」と「助成金」に違いはある?採択のハードルに差異?


まず、「補助金」と「助成金」と2つの単語が出てきますが、結論としてはオフィス移転に活用するにあたって両者を明確に区別する必要はありません。

補助金も助成金も、国や地方自治体といった官公庁が特定の用途・目的を持って利用する個人、または法人に支給する資金であり、時に混合されて使われている場合もあります。

あえて言えば、「助成金」は支給される要件を満たしていれば受け取れる可能性の高い比較的審査のハードルが低い資金であるのに対し、「補助金」は採択の件数や資金の上限が決まっており、受給したい事業者から公募を受け付ける中で選考・審査を行い、どの申請を採択するかを決定します。そのため、補助金は時には採択率が低い場合もあります。

申請を行うにあたってその名目が「助成金」なのか「補助金」なのかを確認することにより、申請が採択される確度の違い程度は認識しておいた方が良いかもしれません。

オフィス移転で補助金・助成金を受け取るためにも目的を明確に

オフィスの移転は単に旧オフィスを解約・新オフィスを契約して引っ越す、というだけでなく既存オフィスの撤去、新オフィスの内装、新オフィス用の什器の購入など様々な名目で費用が発生します。

また、既存のオフィスの課題を解決したり、より働きやすい環境を構築したり、何らかの前向きな効果を期待できる機会でもあります。

一方、補助金・助成金は何らかの目的を持った企業または個人から申請を受け、その目的の達成を支援することが国や地方自治体から見てもメリットがあるため支給されるのが一般的です。

「単にオフィスを移転すること」に対して補助金・助成金が支給されるようなケースもありますが(特に企業誘致に積極的な県や市町村からのもの)、そのような目的で実施されている補助金・助成金に視点を絞って探すよりも、オフィス移転の目的を明確に定め、その目的を達成するためにどのような手段が取れるか、といったことを広い視点を持った方が活用できる補助金・助成金を見つけられる可能性は高まるはずです。

一例ではありますが、

・リモートワーク環境構築
・感染拡大対策
・IT機器導入
・SDGs関連施策

などの名目で企業として何らかの施策に取り組むことが前提であり、その目的達成の中で「オフィス移転」が必要である、といった位置づけであれば活用できる補助金・助成金の幅を広げることができるかもしれません。

単に申請できる補助金・助成金の幅を広めるだけでなく、オフィス移転において既存のオフィスの課題を抽出し、オフィス移転に明確な要件定義を行うことは社員のオフィス環境改善、従業員満足度向上に大きな影響を及ぼします。

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オフィス移転で活用できる補助金・助成金の例

オフィス移転時に活用できる可能性のある補助金・助成金の一例を紹介します。

実際にどういった補助金・助成金が活用できるかは、移転の時期・会社の規模・移転先候補地などによっても異なってきます。

紹介する補助金・助成金を参考に「何らかの目的実現の手段としてのオフィス移転」という視点から活用できる補助金・助成金を探してみてください。

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IT導入補助金

中小企業・小規模事業者のITツール導入に際して支給される補助金です。通常枠、セキュリティ推進枠、デジタル化基盤導入枠等の類型があり、ソフトウェア購入費、クラウド利用料、導入関連費、ハードウェア購入費(デジタル化基盤導入枠のみ)等が対象とされます。

最も上限額が多い通常枠で補助率50%、上限450万円が支給されます。

テレワーク促進助成金

【東京都】テレワークのさらなる定着・促進を図るため、都内中堅・中小企業等のテレワーク環境の整備を支援する助成金です。事業者に対し、テレワークの実施に必要な機器やソフトウエア等の導入経費を助成するものです。

常時雇用する労働者の数によって助成金額の上限、助成率が異なります。

ものづくり補助金

中小企業庁で実施されている、中小企業、小規模事業者を対象とした革新的サービス開発や生産性の向上のための投資に対する補助金です。

一般型・グローバル展開型・ビジネスモデル構築型等の類型があり、条件により補助率1/2~2/3、最大1000万円が補助されます。

創業助成金

東京都で実施されている東京都における創業のモデルケースになりうる事業の創業、もしくは創業から5年以内の事業者に対して、賃借料、広告費、従業員人件費等の諸経費を補助率2/3、上限300万円を支給する助成金です。

創業助成金は東京都で実施されている事業ですが、各都道府県でも類似の事業が実施されています。

小規模事業者持続化補助金

日本商工会議所が実施する、小規模事業者の販路開拓や業務効率化を目的とした諸経費を補助率2/3、最大50万円を支給する補助金です。

特定の条件を満たす場合は補助金額の上限が100万円に上がります。

事業継承補助金

中小企業庁が実施する事業承継・M&Aに伴う事業承継や経営革新・再チャレンジを試みる中小企業に対して支給される補助金です。

経営革新事業、専門家活用事業、廃業・再チャレンジ事業の類型がありますが、最も上限額の多い経営革新事業では補助率50%で最大500万円が支給されます。

地方自治体によるオフィス移転支援

県や市による、自治体内へ誘致する目的でオフィスの移転・新設に伴って支援を行う制度です。例えば、以下のような自治体が過去に実施、もしくは現在も募集中です

・【終了】栃木県オフィス移転推進補助金(栃木県):栃木県内にオフィス移転する企業に対し、賃料の100%、最大150万円を支給。

・ずっと広島県(広島県):広島県に本社機能のすべて、または一部の機能を移転する企業に対してオフィス賃料、通信費、内装工事費、什器購入費だけでなく代表者や社員の移住を含め最大1億円支給。

・鳥取市オフィス移転支援事業補助金(鳥取市):市内へのオフィス移転・新設経費にあたりテナント改修経費、設備等購入・移転経費の50%、最大1000万円を支給。また、視察やトライアルについても別途補助あり。

【終了】地域創造的起業補助金

地方における雇用拡大や新しいニーズの創造を目的とした、特定の地域での起業に際して支給される補助金です。

補助対象と認められる諸経費について、経費の50%、最大200万円が支給されます。

2018年に実施された事業で、2022年8月現在は実施されていませんが、今後再度実施される可能性もあるため、地方での創業に際して念頭に置いておいても損はありません。

オフィス移転の補助金・助成金の申請の手順例

補助金・助成金を実際に受け取るにあたって必要となるタスクや手続きについて、一般的な事例をもとに流れを解説します。

具体的な補助金・助成金の申請手順については要綱等で解説されており、本記事に記載する内容とは異なる場合もありますので、個別にご確認ください。

①利用できる補助金・助成金を探す

オフィス移転のプロジェクトにおいて、どのような補助金・助成金が利用できるかはオフィス移転の目的や移転後のオフィスで導入する取り組みだけでなく、時期やオフィスの所在地などによっても異なります。

移転先の地方自治体で独自に補助金・助成金の制度が用意されているとすれば、それを利用しない手はありません。そういった情報を入手するためにも行政や商工会議所などとの繋がりをつくっておくことも重要です。

②補助金・助成金申請のために必要な書類を作成し、提出する

どの補助金・助成金に応募するかを決定したら要綱を確認し、期日までに必要な書類を作成し、提出します。

・事業を行う意義
・必要な費用
・事業を行うための実施体制
・事業実施のスケジュール
・導入により想定される効果

といった項目は頻出です。必要な費用の算出にあたり、実際に業者から見積もりを取る必要がある場合もあるため、余裕をもって準備することが望ましいでしょう。

また、申請の段階で採択された場合の支給額の上限が決定されるケースもあります。
例:「発生した経費の1/2(正し上限を100万円とする)を補助」とする補助金事業

①想定経費を160万円で申請した場合
支給上限額は160万円の1/2で80万円です。

仮に実際の費用が150万円しかかからなければ支給されるのはその1/2にあたる75万円ですが、予算が上振れし200万円かかったとしても支給されるのは200万円の1/2にあたる100万円ではなく、申請で認められた80万円です。

②想定経費を300万円で申請した場合
300万円の1/2である150万円は事業の上限を超過しているため、上限額の100万円が最大支給額として認められます。

実際かかったのが250万円などの当初の想定を下回った場合でも250万円の半分、125万円は上限額を上回っているため受給できる金額は満額の100万円です。

このように支給の上限額が採択時点で決定する場合、実際の予算が上振れする可能性を考えると申請段階で少し高額に見積もっておいた方が機会損失の可能性が下がると言えます。

ただし、あまりに不当に高額な申請を行うと、そもそも採択がされない可能性も高まるため、あくまで発生する可能性のある金額の上限程度にとどめる方が無難です。

③申請した事業を実施し、補助金・助成金の申請手続きを行う

補助金・助成金は採択が決定した時点で支給されるわけではなく、実際に事業を実施し、各種の支払いを行った後に申請、受給するといった流れがとられるのが原則です。

事業を実施するにあたり、実際に発生した費用の支払いを行い、支払いの証明(領収証等)を受け取り、改めて支給を受けるための申請を行います。

この申請手続きに支払いの証明ができない、利用用途が明確でないといった不備があった場合、支払い時期が遅れる、支給額が減らされる、そもそも支給されないといったことにもなりかねないため、注意が必要です。

④補助金・助成金を受け取る

申請が通れば、認定された額が支給されます。詳しくは後述しますが、支給された補助金・助成金は収入として課税対象に扱われるため、注意が必要です。

⑤効果検証、実績報告など(必要な場合)

補助金・助成金の内容によっては支給された時点で終わりではなく、当該事業を実施した活動報告、実績報告を一定期間にわたり求められる場合もあります。

報告がなかった場合や事業を途中で打ち切った場合、支給額の一部または全部の返還を要求されるケースもあるため、しっかりと報告を行うとともに、やむを得ず事業を打ち切る場合であっても明確な理由とともに報告を行うことが求められます。

オフィス移転に補助金・助成金を活用する際の注意点

補助金・助成金は使い方によってはオフィスの移転により実現したい目標実現に向けて大きな助けとなってくれます。

一方で、補助金・助成金を利用するにあたって注意点もあります。場合によってはキャッシュフローの圧迫等に繋がってしまう可能性があるため、抑えるべきポイントを挙げていきます。

補助金・助成金の支給は原則後払い

補助金・助成金は原則として採択が決定した時点で支給されるのではなく、採択が決定した後に実際に支払いを行い、その証明をもって支給されるといったケースが大半です。

例えば「150万円を上限とする、支出経費の1/2を支給」といった補助金の申請が採択された場合、300万円の支出をするにあたって実際に自社で負担となるのは150万円ですが、一度は300万円全額の支払いを終えた上で、後日150万円が支給されるといった流れがとられます。

したがって、実際にはまずは想定経費の満額を自社で支払わなければならず、キャッシュフローが悪化する可能性があります。

補助金・助成金を申請する際には補助率や上限額だけでなく、採択された場合いつまでに支払いを行い、支給を受けられるのはいつなのかを確認しておくことが、特に支給額が高額な事案においては重要です。

申請や受給までの手続きが煩雑な場合も

補助金・助成金の申請の手間は、採択される門が狭いほどにかかる傾向にあります。採択率の低い補助事業の場合、より内容を具体的にするための資料作成や各業者からの見積取得などの工数がかかります。

また、採択が決定された後の申請手続きも、補助事業の性質によっては申請の手順が煩雑であったり、場合によっては支給された後も数年に渡って事業の実施報告、成果報告を求められることがあります。

そういった諸々の手続きにリソースを割かれてでも受け取る意義のある補助金・助成金であるかどうかの判断は非常に重要です。

実際にどの程度の工数がかかるのかは募集要項に記載されている大まかな流れやタスク、記入例などを見ながらある程度の予想を立てることが可能です。

返還を求められる場合がある

補助金・助成金は国や自治体から何らかの目的を持って企業(または個人)に支給される資金。支給先が実際にその取り組みを行っていなかったり、成果が思わしくない場合、理由が不明確なまま早期撤退してしまったりといった場合、補助金・助成金の一部または全部の返還を求められる場合があります。

返還を求められないよう、申請を行った事業に関しては可能な限り最後まで取り組む努力を行い、やむを得ず撤退する場合でもその理由を明確にするとともに、補助金・助成金の申請窓口にも予め伝えておいた方が好印象です。

課税対象となる

補助金・助成金は実際に支給された段階で「雑収入」として扱われ、課税対象となります。特に、実際に支出を行い、申請を行った年度と補助金・助成金が支給される年度が異なる場合には注意が必要です。

消費税分の返還が必要

補助金・助成金は「消費税」発生の対象外とされています。ただし、受給に伴い、支給対象となった事業において利用した消費税の仕入控除税額が求められる場合があります。

補助金・助成金も含めたサポートは「オフィス移転コンサルティング」へ

オフィス移転に関する補助金・助成金について参考となる実際の事例も紹介しながら解説しました。

オフィス移転に伴い目的と合致する補助金・助成金があれば、オフィス移転のコストを大幅に削減することが可能です。

オフィス移転の目的を明確化し、活用できる補助金・助成金を広い視野で探しつつ、上限額、(過去の実施事例があれば)採択率、申請の手間等も考えながら、申請の是非を検討してみてください。

一方で、利用できる補助金・助成金を探し、実際に申請を行う手続きは、多忙なオフィス移転のプロジェクトの傍らで並行して行うのは容易ではありません。そもそも、オフィス移転の目的が曖昧であれば、目的に合致する事業を探すことすら困難です。

オフィス移転の要件定義や、補助金・助成金関連のサポートを、オフィス移転に関するトータルサポート・コンサルティングサービスを提供する会社に委託するのも選択肢の一つです。

弊社が提供する「オフィス移転コンサルティング」なら、オフィス移転で利用できる補助金・助成金がないかを確認したり申請手続きをサポートしたりするだけでなく、既存のオフィスの課題の洗い出しからオフィス移転の要件定義、移転先候補の物件とのマッチングや、オフィスのデザイン・レイアウト設計のサポート、各種工事における信頼のおける業者の紹介まで、オフィス移転のあらゆる部分をサポートいたします。

トータルでプロジェクト全般をサポートさせていただくことも、必要な部分でのみ適宜サポートを入れることも可能です。

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