オフィス移転における総務の役割とタスクとは? 全体像を把握し適切なタスク管理を!

オフィス移転が決まると、数多くのタスクが発生します。特に、社内外とのやり取りや実務に携わることが多い総務の仕事は膨大です。

本記事ではオフィス移転で求められる総務の役割・タスクについて、【オフィス移転プロジェクトの全体像】を踏まえて解説します。

オフィス移転に求められるタスクやスケジュール、ノウハウ全般は無料でDLできる「オフィス移転マニュアル」にまとめておりますので、あわせてご活用ください。

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オフィス移転における総務の役割とは?

オフィス移転での総務の役割はプロジェクト管理と実務です。

オフィス移転のプロジェクト全体における様々な実務を遂行しつつ、プロジェクト全体をマネジメントすることです。

オフィス移転はコラム「オフィス移転の全体像がわかる!移転担当者が理解しておきたい4つのステップ」でもご紹介しているように、大きく4つのステップにわけることができます。

STEP①現状をしっかり分析し、オフィス移転の目的を設定しよう
STEP②物件候補を選定して内見をしよう
STEP③物件へ申込・条件確認・契約をしよう
STEP④オフィスの内装構築し、オフィス運用しよう

オフィス移転の各ステップでは社内でも様々な部署が動くことが求められます。

例えばプロジェクトの要件定義、新たなオフィスが掲げるコンセプトの策定は会社の経営方針とも関連する部分であり、経営陣の判断を交えた方が良いかもしれません。物件の契約・解約などの法的効力を発生する書面は法務の担当者が確認した方が良いでしょう。顧客取引先への通知は個々の担当営業が案内すべき事柄かもしれません。

このような社内の各部署で生じる役割について、適切に依頼・サポート・管理を行いつつプロジェクト全体が滞りなく進行することも総務に求められる役割です。

もちろん、総務が担当すべき役割も多岐に渡るため、他部署のタスクを管理しつつ同時並行で総務のタスクを滞りなく遂行していくことも求められます。

オフィス移転における総務のタスク

引っ越し作業や、関係省庁への届出、新オフィスのルール作成など、膨大な仕事の中で総務が対応する範囲は多岐にわたります。

本項目ではオフィス移転をスムーズに行うために必要なタスクについて、重要な項目を中心に目的ごとに分けて解説します。そのタスクがいつ、なぜ必要とされるのか、いつまでに終えていればよいのかを考えて作成していくことで、抜け漏れを防ぐことが可能です。

オフィス移転前には、移転後のオフィスで業務を行うための準備と旧オフィスを解約しオーナーに引き渡すための準備、オフィスの移転を行うための引っ越しの準備などを並行して行う必要があります。

オフィス移転プロジェクトの全体スケジュールを作成する

オフィス移転には少なくとも半年以上の期間を要するため、総務としてプロジェクトをスムーズに進行させるためにも、まずは必要なタスクを把握して全体スケジュールを作成しましょう。

特に注意するべき点は、現オフィスの解約時期です。一般的にオフィス物件の賃貸契約においては、引き渡し日の6か月以上前に解約予告を行う必要がありますが、契約内容によって期間が異なります。解約のタイミングや条件によっては違約金が発生する場合もあるため、賃貸契約書を確認して適切な解約日からスケジュール調整を行うことが重要です。

また、貸主(オーナー)へ引き渡す前に「原状回復工事」の完了を条件としていることがほとんどです。原状回復工事は1か月程度の期間が平均的とされていますが、スケルトン天井といった特殊な施行を施している場合は期間が長引く可能性があるため、工事業者の手配も含めて余裕をもってスケジュールを組むようにしましょう。

そのほか、オフィス移転の検討開始から移転終了までのスケジュールは以下の資料でまとめていますので、スケジュール作成にご活用ください。

オフィス移転後の環境整備【オフィス移転前】

新オフィスに移転後、可能な限り業務に支障を出さずすぐに業務が開始できるよう、新オフィスでの環境を整えるために以下のような準備が必要です。

リース設備については、設置場所の移動といった契約情報の変更に必要な書類が多く時間を要することもあるため、移転直前まで使用する場合、特に注意が必要です。
加えて電気・空調や通信設備は移転日初日から必要となるので、業務に滞りが出ないよう調整しましょう。
また、新オフィスのマニュアルや社内ルールは、移転前に作成し事前に通知します。忘れがちなのはごみの分別や喫煙所の場所などの細かい点です。

案内状作成などの庶務的な作業【オフィス移転前】

オフィス移転に伴い発生する庶務的なタスクについても、総務の担当範囲として割り当てられる部分です。具体的には以下のようなタスクが挙げられます。

関係先へ送る移転挨拶状は少なくとも移転日の1カ月前には届くようにしましょう。
挨拶文の作成、送付先リストの作成、印刷依頼など思ったより時間がかかることが多いため、早めに動いておくと安心です。

新オフィスで使用する備品の確保【オフィス移転前】

新オフィスで社員が使用する道具やツールもオフィス移転前に準備する必要があります。

  • 入館ID

  • 名刺

  • 封筒やゴム印

  • 電話やパソコンなどの通信機器

新オフィスに移転したその日から仕事ができるように、社員が必要なものは当日までに手配するスケジュール管理をしておきましょう。
入館の方法と入館時間に制限がある場合は、確認しておくことが必要です。

引っ越しの準備【オフィス移転前】

全社員が対応する必要のある引っ越しはオフィス移転の中で最もあわただしくなる瞬間の一つ。なるべくスムーズに、社員に負担をかけず終えられるよう事前の準備が重要です。

  • 引っ越し業者選定と手配

  • オフィス移転の工程表作成

  • 従業員向け説明会の実施

  • 梱包状況の確認

  • 移転先のチェック

実際の引っ越し作業は業者に任せるケースが多いので、総務のタスクとしては実際の梱包ルールと処分すべき物の扱いのタスク管理を行います。
従業員向けに引っ越しの説明会を開催し、各自の荷物梱包・搬入に関するルールと、タイムスケジュールを説明して協力を得るようにしておくと作業がスムーズに進むでしょう。

官公庁へ必要書類の提出【オフィス移転前後】

各官公庁への届け出の中には、移転「前」と「後」に行うべきものもあります。銀行への住所変更手続きは登記簿謄本が必要なので、移転後に移転登記申請書を法務局に提出してから行います。その他、消防署や労働基準監督署、税務署、ハローワークなどへも届け出が必要になります。必要な期日をタスクごとに確認し、事前に必要な部分に関しては移転前に準備をすすめます。

  • 税務関連

  • 社会保険関連

  • 労働保険関連

  • 登記関係

慣れていないと作成に時間がかかるかもしれませんが、専門家に依頼して書類の作成や提出を代行してもらうことも可能です。
法務局における本店移転の登記や、支店の登記をいつまでも変更せず前の住所のままにしていると、罰金や過料が課される可能性もあるので注意しましょう。

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ガス・水道・電気・通信設備の使用開始の手続き【オフィス移転後

オフィス移転が無事完了すると一段落ではありますが、新オフィスでの環境を充実させることや移転後に提出する届け出など、行うべきタスクはまだ残っています。最後まで気を抜かず抜け漏れのないようプロジェクトを完遂しましょう。

  • 什器や備品の設置

  • ガス・水道・電気・通信設備の使用開始の手続き

オフィス移転における総務のタスクを管理する方法と手順

オフィス移転のプロジェクトは数多くのタスクが求められ、抜け漏れや遅延があるとプロジェクトがスムーズに進まなかったり、場合によっては損害金などの不要な出費が発生してしまう可能性があります。

そこで、「チェックリスト」や「タスク管理表」を作成し、適宜メンバーに共有することがおすすめです。

各フェーズでタスクをチェック!移転チェック表

ここではオフィス移転における「チェックリスト」と「タスク管理表」という二つのツールをご紹介します。それぞれ以下のように役割や共有する範囲での使い分けを想定していますが、タスクの抜け漏れなくスムーズにプロジェクトを進行できるのであれば、どちらか1つでも、もしくは両方を組み合わせて一つのツールとして活用する形でも構いません。

チェックリスト

  • プロジェクトの大まかなタスクごとに管理

  • プロジェクトに求められる全てのタスクを一つずつ細分化

  • プロジェクトメンバーもしくは担当者個人レベルで利用

タスク管理表

  • プロジェクト全体を一元管理

  • タスクごとの進捗を把握できるようにする

  • 必要に応じて社内全体に共有

チェックリスト・タスク管理表を作成するには以下のような手順を踏むのが効率的です。

必要なタスクを列挙する

前の項目でご紹介したタスク一覧やオフィス移転マニュアルなどを活用しながら、自社内でのプロジェクトにおける必要なタスクを列挙します。

素案は1人で作成するにしても、部署内や専門的なタスクについては担当部署にも確認し、抜け漏れが無いかを複数人の目で確認することでタスクの存在自体の見落としを防ぐことが可能です。

タスクごとの期日を設定する

新オフィスでの業務開始日、退去日が決定すると必然的にそれまでに各種のタスクにも期日が設定できます。

関係先へ送る移転挨拶状や各工事の支払いなど、手続きが多岐にわたるため期日を超過したタスクがないか、期日を超過するおそれのあるタスクはないか一元的に把握できるようにすることが重要です。

タスクごとの担当者を決定する

必要なタスクと期日を設定した後、そのタスクを遂行する担当者の設定を行います。総務内、プロジェクトメンバー内で完結できる内容についてはチーム内で話し合い、重要なタスクは複数の担当者を設定する、ダブルチェック体制を設けるといった対策もおすすめです。

他部署に依頼する必要がある内容については、タスクの内容、必要な理由、期限を明示の上、依頼するとスムーズでしょう。

ツールの共有範囲を決定する

ツールを作成し担当者の割り振りも明確にした後、ツールの共有範囲を決定します。移転のスケジュール等の情報は全社員に共有すべきですが、細かく分かれたチェックリストはあえて関連の薄い部署に共有する内容ではありません。

メンバー間で確認を行うためのチェックリストと、広く共有することを前提としたタスク管理表を使い分けるのであれば必要性は薄いですが、一つのツールで管理する場合は全社共有用に情報を取捨選択した「共有版」の作成も必要かもしれません。

また、オフィス移転に関する一連の流れをステップごとにまとめたオフィス移転マニュアルも、チェックリストやタスク管理表作成にご活用いただけます。

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オフィス移転で総務のタスクを管理する理由・メリット

チェックリストやタスク管理表といったツールの活用の必要性を改めて解説していきます。

タスクの抜け漏れ防止

タスクそのものが見落とされていないか、遂行し忘れているタスクはないかを一目でわかるようにしておくことで、タスクの抜け漏れを防げます。

進捗の把握

どのタスクがどの程度進んでいるのか、遅れが出そうなタスク、既に遅れているタスクがないか、ツールを活用することによりプロジェクト全体の進捗を把握することが可能です。

ミーティングの資料

プロジェクトとして定期ミーティングを開催する際も、部署内で共有するツールがあれば共有すべき情報も課題も一目瞭然。ミーティングのために別途資料を作成する必要もありません。

社内への共有

オフィスの移転については全社内に共有(説明会などの場を設けるのが理想です)する必要がありますが、その際に各部署へ依頼する事項をスケジュールとともにまとめているとスムーズにコミュニケーションが進みます。

共有する資料については適宜情報の共有範囲の精査を必要とするケースもありますが、一から説明用の資料を作成するよりも効率的です。

オフィス移転における総務のタスクを軽減するならプロに相談!

オフィス移転には膨大なタスクが発生し、特に総務はその業務量やマネジメントの役割などからもプロジェクトの根幹を担います。

総務をはじめとする自社の負担を軽減しつつオフィスの移転プロジェクトをスムーズに遂行する上でも、オフィス移転を効果の大きいものにする上でも、オフィス移転の専門家にサポートを依頼することが効率の良い選択です。

当社では年間3000件のオフィス移転のご相談をいただくオフィス移転のプロとして、「最高のオフィス移転体験の提供」をミッションにお客様のご支援をさせていただいています。

プロジェクト全体の管理のサポート、庶務的タスクのサポートといった総務タスクだけでなく、プロジェクトの要件定義や現在のオフィスの課題の洗い出しといった前段の部分から、移転後のアフターフォローまでワンストップでご支援が可能です。

プロジェクト全体のサポートでも必要な部分のみのスポットでのサポートでも対応可能なので、ぜひお気軽にご相談ください。

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