CASE
株式会社PIGNUS
「価値を、本気で」をタグラインとし、ITとWebの強みを生かした価値創出に取り組む株式会社PIGNUS。世の中に存在する未解決課題の解決を行うことを独自の価値提供と定め、IT・Webの領域で積極的に事業投資を行っています。
Webマーケティング事業ではクライアントの事業を伸ばすパートナーとしてさまざまな企業からの信頼を得、圧倒的な成長を続けるPIGNUSの社員数は、この数年で数倍に増加。今後もさらなる採用拡大を予定していることから、手狭になったオフィスからの移転は緊急の課題でした。
広さを確保できること。既存社員の負担を増やさないよう、同じエリアでの移転であること。出社した社員が心地よく過ごせること。且つ、事業投資にコストを割く分、可能な限り移転コスト・オフィスにかかるコストは抑えること――。
これらの課題に、同社と、同社の移転プロジェクトをサポートした我々がどう向き合ったのか、プロジェクトを主導した同社取締役・松浦大輔様、全体のデザインを担当したクリエイティブディレクターの大久保洸平様にお話を伺いました。(以下、敬称略)
背景・課題
ポイント
【無料相談】オフィスの移転やオフィスの課題。無料相談はこちら
――事業の成長に合わせて採用を強化し、組織の規模も着実に拡大している印象です。今回の移転は、前オフィスが手狭になったことがきっかけですか。
松浦
代表が一人で起業して、今は50名弱ですから、かなり大所帯になりました。事業計画上、今後は毎年30名前後の増員を予定しているため、とにかくしっかり広さを確保できるオフィスが必要だったんです。
増員を踏まえた今後の社員数と、余裕のある執務スペースを確保するには1人あたり2.4坪前後必要だという試算から、300坪ほどの広さを条件として物件を探し始めました。
――以前のオフィスの環境面はいかがでしたか?
大久保
当社は、出社かテレワークかの選択が一人ひとりに任されています。クリエイティブチーム、新規事業チーム、Webマーケティングチームのそれぞれが取り組んでいる仕事のミッションや内容によって、出社したほうが効率が良ければ出社していますし、基本はテレワークで週に数回顔を合わせてミーティングしているケースもあります。
自由度が高いのは良いのですが、出社して静かにデータに向き合うことが多いWebマーケティングチームと、比較的にぎやかに意見を交わし合う他チームでは作業の進め方が異なり、求める勤務環境も違っていました。1つのオフィスで、各チームの特性に合った環境を提供したいとは思っていましたね。
以前のオフィスには、事業部の特性が異なるが故のコミュニケーションの不一致があったという
松浦
会議室の数が少なかったことも課題でした。出社してミーティングをしようとしても、会議室が取り合いで使えないケースがままあったのです。せっかく出社してくれている社員に、より良い環境で仕事をしてもらいたいと常々考えていました。
――事業投資にリソースを割くスタートアップは、オフィスの賃料はなるべく抑えたいのではないかと思いますが…
松浦
おっしゃる通りです。
前オフィスの移転時に麹町近辺に引っ越してくれたスタッフが多く、彼らに負担をかけないよう外苑前から麹町エリア内での移転を考えていたこともあって、賃料は総じて高め。最初に不動産会社さんにご相談した段階では、広さを確保するにはかなり古い雑居ビルしかないとすら思っていたんですよ。
大久保
といっても、古い雑居ビルは天井高が低くて圧迫感があるし、何となく空気感が悪い。これでは社員が「来たい」と思えるオフィスにはならないだろうと思いました。そんなとき、お二人との出会いがあって、一気に視界が開けましたよね。
株式会社PIGNUS 大久保様
――もともとは、不動産会社に直接相談をしていたのですね。
松浦
移転をする側としては、各不動産のオーナーと直接やり取りをしたほうが安いし、すぐに見つかると思っていたんです。しかし、外苑前~麴町エリアから大きく外れず、北は麴町、東は虎ノ門、南は麻布十番、西は青山のエリアで300坪を確保できることを条件に移転先を絞り込むと、選定は一気に難航しました。
御社に依頼したのは、旧オフィスの定期賃貸借契約の終了日が近づいて焦り始めたころです。依頼した瞬間、びっくりするほどリストアップしていただけて、「え?こんな物件があるの?」「この条件で、この物件がいけるの?」とかなり驚きました。
費用面でも、仲介業者さんを間に挟むと高くなるという認識が間違っていたことがわかりましたね。
OB長倉
オフィスの面積が大きくなっていくと、単純にお支払いする賃料以外のコストもかかってくるので、より広い視野で検討することが大切です。例えば、入居後一定期間の家賃が無料になるフリーレントが付く物件などですね。
また、企業さまのこれまでの成長率、今後の成長見込みなども踏まえると、より幅広いご提案が可能になります。PIGNUSさんにたくさんの物件をご提案できたのは、なんといっても圧倒的なスピードで成長していたからです。
OB夏梅
最初から私たちを信頼して、胸襟を開いて話をしてくださったのも大きいですね。新オフィスで実現したいことが明確だったので、的を外さないご提案ができたのかなと思います。
当社 夏梅
大久保
長倉さんと夏梅さんがラインナップしてくれた物件を見て、新オフィスに対する解像度が上がったところもあります。ディスカッションするうちに、「こんなことができそう」「こういうオフィスが作れそう」と、良いイメージがどんどんわいてきました。
結果として、それまでの難航が嘘のように3カ月ほどで移転が決定しています。
――契約の面などで、当社がお役に立てたところはありますか。
松浦
お二人がオーナーさんと僕らの間に入って契約を主導してくれたので、非常にスムーズにいきました。もし、僕らが直接やり取りをしていたら、too muchな要求をしてオーナーさんとの関係を悪化させていたかもしれません。業界の常識的なところでうまくセーブをかけていただき、私たちの要求と、オーナーさんのお考えとのバランスをうまくとってくれました。
OB夏梅
私たちのアドバイスに、本当に素直に耳を傾けてくださいましたよね。信頼してくれているのがわかって、私たちも非常に動きやすかったです。
OB長倉
個人的に印象深かったのは、PIGNUSさんがオーナーさんとの入居後の信頼関係を意識していたことです。移転を成功させるための関係づくりを意識するケースは多いですが、入居前からその後の関係を考えてコミュニケーションを取るケースはなかなか見ません。
そうした真摯な姿勢も、今回の移転を成功に導いたのではないかと感じています。
当社 長倉
松浦
価値を提供して社会に貢献していく中では、関わってくださるすべてのステークホルダーに僕らの存在価値を感じてもらうこと、僕らを信頼してもらうことが大切です。その意味で、オーナーさんとの関係性を考えることは私たちにとって当然でした。
それに、このビルのオーナーである森ビルさんは、当社の事業計画を基にかなり深い部分まで聞いてくれて、本質的な質問をたくさん聞いてくれたんですよ。これまでの経験上、形式的な審査をされると思っていましたから、会社の可能性を見てくれたことがすごくうれしくて。一気に温度感が上がりました。
良いご縁をつないでくれて、お二人には感謝しています。
【賃貸オフィスを探す】国内最大級の賃貸オフィス検索サイト「LEAP+」
――移転後のオフィスは、内装も独創的ですてきです。
大久保
代表の水戸がサンフランシスコで得たイメージをコンセプトに落とし込み、事業創出に本気で取り組むビジネスのエリアと、チャイナタウンを模したエリアを隣接させました。仕事場だけど、仕事以外にも使えるスペースとして、創造性や確信性を刺激する場になれば良いですね。
一角にはお酒も用意して、金曜日の17時以降は自由に飲みながらコミュニケーションをとることもできます。最近では、ビジネスパートナーと飲みながら軽い打ち合わせをしている社員の姿も見かけましたね。
金曜日の17時以降はお酒も解禁
オフィスの備品は大久保さんが中心となってセレクト。海外から輸入したものも多い
――会議室の問題などは解決しましたか?
大久保
異なるコンセプトの会議室をいくつか設けました。取り合いになることもなくなりましたし、目的や気分に合わせて選ぶ楽しみもあるようです。チャイナタウンのエリアに続くスペースに新規事業チームとクリエイティブチームを、壁を挟んで反対側にWebマーケティングチームを配置することで、コミュニケーションの不一致の問題も解決しました。
異なるコンセプトの会議室が複数ある
――ありがとうございました。最後に、今後のオフィス活用の展望をお聞かせください。
松浦
新オフィスにはまだまだ余裕がありますから、採用計画を着実に実行していきたいですね。しばらくはこの場所から、私たちにしか実現できない価値あるサービスを世の中に発信していきます。
大久保
社員一人ひとりに、このオフィスのさまざまな場所を自由なアイデアで活用してほしいです。オフィスのあちこちを起点として、ゆるやかで心地よいコミュニケーションが社内に広がっていくことを期待しています。
会社概要
取材・文:藤巻 史 撮影:原 哲也
お客様に最高のオフィス移転体験を
お気軽にご相談ください。